つむじ風食堂の夜


つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)

つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)


おすすめ小説です。
高校二年くらいで読んだ気がする本が文庫化しました〜。
隠れた名作!!

ストーリーはとくにないので、物語が読みたい方には合わないかもしれませんが、雰囲気を楽しみたい方にはぴったりです。
主人公が通う食堂に集う人々の会話、夜の果物屋の雰囲気、大掛かりでないちょっとした手品、雨についてのミニ知識、珈琲のおいしいお店、などなど、
メルヘンちっくな世界観で、時間が流れてゆきます。

小説って内容を覚えていても、そこに流れる「このかんじ」を忘れてしまうことが多いですが、この本は一回読んだだけなのに、すごく事細かに憶えていて、主人公たちが住んでいる町の空気が、すぐに思い出せる。

という、なんとも贅沢で幸せな作品です。