次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?


次の町まで、きみはどんな歌をうたうの? (河出文庫)

次の町まで、きみはどんな歌をうたうの? (河出文庫)


現代作家でとてもとても好きな柴崎友香の作品の文庫が出ましたよ。
といっても文庫になったやつしか読んでないんですが。
もっと文庫化してほしいなー。


旅の目的地に着くまでののんびりグダグダゆるゆる、でもたまにはっとしたり、そんな移動中の描写が延々とえがかれる表題作。通常は移動中なんて描写せず、一行くらいで片付けて行った先のことを書くものだけど、移動中に焦点を当てること、これは結果よりプロセスをだいじにしているからなのではないか。
最初は、主人公に共感できないなあと思って読んでいたけど、おもしろいので気にならなくなりました。

保坂和志が好きな方、べつだんストーリーや派手な展開を求めない方にはおすすめ。