『小説の自由』

小説の自由

小説の自由



まだ『カンバセイション・ピース』のつづき読んでないんですけど……。
先にこれを読む。
小説というものについて延々と考えている本です。
物語の、いち表現形態としてではなく、
作者の感情を吐き出す場とかでももちろんなく、
オチをつけることでもなく、
思考展開の方法としてのヒントを与えてくれるのが小説。とのことでした。
というか、こう書いただけでは伝わらないと思うけれど。

引用で出てくる本のうちでは、カフカとドフトエフスキーくらいしか読んだことがなかったので、紹介されていた本を、いろいろ読んでみようと思いました。
アウグスティヌスが最も多く引用されていました。
……たしかうちにあったような。


内容と無関係な感想を書きます。
連載をまとめたものなので、保坂さんの生活スタイルとか思考方法のようなものが
なんとなく感じ取れます(なんとなくじゃ駄目か)
で、読むうちに著者がかなり身近に感じられて、(それはほとんど夫婦のような距離感)それが楽しかったです。
やっぱりこの方は「くつろげる家にいる」というイメージが強い。