消える

蛇を踏む (文春文庫)

蛇を踏む (文春文庫)



このごろずいぶんよく消える。
いちばん最近に消えたのが上の兄で、消えてから二週間になる。
                          ――川上弘美『消える』

最近よくものが消えます(っていうか、なくします)。
消しゴムが消えたし腕時計が消えたし、バイトの名札が消えたし、DVDが消えたし……
思わず、この文庫に収録されている『消える』という作品を再読していました(早く探せよ)
家族の話ですが、この家は、家族構成員が消えたり、壺がしゃべったり、「ねこま」が柱に漂っていたりと、愉快なところです。


川上弘美は才色兼備でかっこよくて大好きなのです。