携帯電話非進化論
tenryuは、そろそろ携帯電話の機種を変更しようと考えていた。
四年前、大学に入学するさい、
さすがに花の女子大生がモノクロ画面の携帯なんて使っていたらいぢめにあってしまう……
と考え、買い換えたJ-phoneの機種P-501(だったと思います確か)を、四年弱使っていた矢先のことであった。
カメラの画像度は低く、インターネットの表示も遅く、通話の声は聞こえづらいという、
使い勝手は最悪であったが、
折りたたみ式電話が嫌だという理由だけで使い続けていた。
tenryuは携帯電話は電話であればいいという信念なので、余計な機能は要らない。デジカメ並みのカメラとか着うたとか着ボイスとか要らない。
でも、これからは働くことになるのを考えると、
最も問題なのは、通話がしづらいという一点であった。
折りたたみ式ではないストレートタイプの電話は、耳を当てる場所と喋る場所が近く、本当にしゃべりづらい。
最も重要な電話の機能が劣っていたのであった。
四年目の真実であった。
これも何かの機会……。と、機種を変える決意に至ったのだ。
いつのまにかJ-phoneではなく、ソフトバンクと社名が変わっている近所の携帯ショップ(小走りで3分)にtenryuは駆け込んだ。
しかし。
ホワイトプランという激安プランを使用しているからか、機種変更は最低ラインで9000円という。
携帯電話に余計なオカネは一円も使いたくないtenryuは、その場でお茶をにごして何もせずに店を出る。
そのことを父に告げると、
「じゃあコレ使えば?」
と、ほとんど新品同様のJ-phoneの機種、J-T07を渡された。
それはtenryuが使っていたものより、たぶん1年くらい後に発売されたものと思われる。
ちょっぴりカメラの画像も高画質に!
というわけで、結局J-phoneの古いヤツからJ-phoneの割と新しいヤツに機種変更し、
無事に大学を卒業できそうなtenryuである。
頑張って今度は五年くらいは使いたい所存である。