細雪(下)/谷崎潤一郎

細雪 (下) (新潮文庫)

細雪 (下) (新潮文庫)

ようやく読了。今年は、前からずっと読みたいと狙っていた長編が色々読めて満足。やっぱり長いお話を読むと満足感がある……。
細雪は、最初から最後まで三女・雪子の大人しすぎる言動に、結婚したくないならはっきり言えばいいのに……!と思い、私は完全に心の中で四女の妙子の肩を持っていたんですが……これは私が現代に生きる人間で、しかも末っ子だからなのでしょうか。
なんかもう妙子が見るに忍びなくて、涙を禁じ得ないって感じですよ。なんでこんなに不運で不憫で……風当たり強いの。ただ自分の思うままに生きてるだけなのに。彼女は時代の10年も20年も先を行っていたんですね。
現代の女だったら輝いたことでしょう。モダンガールですね。
そんなかんじで、コノヤロオオオオオウ!雪子オオオオ!に常に突っ込みを入れながら読むという邪な楽しみ方をしてしまいました……。
でもまあそういう時代だったから仕方ないのか……。うーむ。

それにしても、今は違うと思うけれど、当時のお見合いって形式ばっていて面倒くさいですね!! この作品のおかげで、お見合いの手順が細部まで分かりました!本家への手紙の書き方も分かりました!(笑)