残酷な神が支配する


残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)

残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)


残酷な神が支配する (10) (小学館文庫)

残酷な神が支配する (10) (小学館文庫)


いいタイトルだなー。

望都さまの(注・私は漫画家さんや作家さん含めて、様の敬称で呼ぶのは萩尾望都さんだけです!)作品です。
15歳の男の子ジェルミが、母親の再婚相手、つまり義父から身体の関係を強要され……というお話。
三ヶ月くらいかけて、ちょっとずつ読んでいましたが、読了。
読めば読むほどハードな展開でした。

後半、ジェルミの義兄イアンの心情が中心になってからの方が楽しめました。少女漫画ならではの、細かな心理情景描写が素晴らしいです。こういう作品を読んでいつも思うのは、「読むだけで辛いような話を長いスパンで描くことの体力と精神力って凄すぎ」ということです。いや、それだけじゃなくて望都さまは凄いんですが。
終わり方、良いと思います。長編の漫画の終わり方って大事だと思うのです。

ラストシーンが思い出せない漫画ってよくありますが、望都さまの作品のラストシーンはよく憶えている……(ポーの一族とか。あれは忘れるほうが難しい。)