2019年に読んで面白かった本

こんばんは。去年も、読書の総括エントリを書こうと思ったのですが無気力で手に着かず……。一時期はほとんど読めていなくて(ついでに小説も書けてなかった……)それで紹介するのもなぁとか考えていたんですが、そんなこと気にせずに今年は読んだ小説を少し振り返ろうと思います!!!

 

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ここ数年ハマっていたマーク・トウェインですがこの本が私の中ではベストかもしれないです。ユーモア作家と見せかけて実はもの凄いペシミストで晩年には「人間は機械である」とか主張し続けたらしいこの方。けっこう残酷で厳しい描写が多く、社会風刺的な内容でもあるのですが、よくそれと同居させたよなという怒濤のコメディがこれでもかと襲ってくる。これはマーク・トウェインによる「俺強い系異世界転生モノ」です。最高でした……。

 

mainichibooks.com

中村文則さんといえばとにかく暗い小説ばかりなんですが(それがまた良い)、これはユーモアとウィットに溢れていて希望があるお話でした。「銃」とか読んでいたときには(ちなみに「銃」は最の高です)、この作風の方がこんなにエンタメ精神にあふれた素敵なミステリーを書くとは思ってもみませんでした。振り幅がすごい。残酷描写もそんなにないので超おすすめです。 

 

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 ぬあ~説明できる力が私にはない~~!!!とても面白かった……!高校の国語の先生が夏目漱石のおもしろさを力説していた時、私は内心「えぇ~ほんとに~?」とか思ってたんですが……マジ面白いな!!!夏目漱石!!!ひねくれ者なので、メジャーはあえて避けるみたいな精神で生きてきたのですが大人になってからちゃんとベートーヴェン聴くと、ベートーヴェンがなぜこんなに人気あるのかその理由が身に染みてわかったし(なお、今もドはまりしたままですもう6年間くらいずっとハマっている…怖…)夏目漱石、超絶面白い……評価されているものはちゃんと理由があるんだな~って……

 

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安部公房はずーっと好きなんですがこれは初めて読んだ!感想!驚愕でした。もしかして安部公房作品で一番好きかもしれない。え?こんなことってありますか…?思い出補正とか、感性の若さとかで、基本、10代の頃読んだものを越えてくることってほとんどないのにこれは……。そんなに長い作品ではないのに、ずっと風景が感触が手や耳に張り付いている感じ。安部公房最高としか!!!

 

四冊で時間切れになってしまったのでこのへんで。